○ はじめに 例 x2を微分すると2xになるが,x2+1,x2+2,x2+3,…の微分も2xとなる. 一般に,微分して2xとなる元の関数は,x2+C(Cは任意定数)と書ける. このとき,2xの不定積分は,x2+Cであるといい, (任意定数が定まらないので,不定積分と呼ばれる.) |
○ 不定積分 一般に,F’(x)=f(x)のとき,微分して関数f(x)となる元の関数F(x)をf(x)の原始関数といい, をf(x)の不定積分という. すなわち,F’(x)=f(x) ⇔∫ f(x)dx=F(x)+C
※高校の教科書では,F’(x)=f(x)のとき,F(x)をf(x)の(1つの)原始関数といい,任意定数Cを付けた式F(x)+Cを不定積分ということが多い.
※また,他方で |
例 (x3) = 3x2 ⇔ ∫ 3x2dx=x3+C (sinx) =cosx ⇔ ∫ cosx dx=sinx+C (ex) = ex ⇔ ∫ exdx=ex+C |
○ 不定積分の公式 次の各微分公式から,不定積分の公式が得られる.(これらの公式は,不定積分を微分すれば証明できる.)
…(1)
(ただし,とする)
…(2)
…(3)
…(4)
(ただし,)
…(5)
…(6)
…(7)
…(8)
…(9)
また,F’(x)=f(x),G’(x)=g(x)のとき次の公式が成り立つ.
…(ⅰ)
…(ⅱ)
|
例 (1) 無理関数の不定積分は有理指数(分数の指数)に直せば計算できる. (2) 分数関数の不定積分では,部分分数分解の利用も考える. (3) 三角関数の積や累乗の不定積分では,積を和に直すことを考える. |
短答問題 次の空欄を埋めよ.(半角数字で!) |
(2) =+C |
(3) = |
(4) = |