a≠0とする.(分母が0とならないようにするため) (1) a0=1 (2) を正の整数とするとき, (3) を正の整数とするとき, (*) 「負の分数」が指数であるときは,上記(2)(3)の組合わせによる. (要約すると) 負の指数 → 分数 分数の指数 → 累乗根 となるが,次のような混乱が多いので注意
分数の指数が,分数になるということではない
負の指数が,分数の指数に等しいということではない
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例1 (1) 20=1 ,30=1 (2) 2-3= = ,3-2 = = (3) 4==2,5 = (なお,通常,2乗根の記号は の代わりにと書く)
n乗根の記号はnが省略されたら,0でもなく,1でもなく,2の略(←数学では珍しい)
説明 (1) 指数法則am÷an=am−nが成り立つように,指数0を定義する: m=n=3 のときを例にとって解説: [指数法則からは] a3÷a3 = a3−3 = a0 [意味からは] = 1 そこで a0 = 1と定義すれば指数法則が常に成り立つようにできる. (2) 指数法則am÷an = am−nが成り立つように,負の指数を定義する: m=2, n=5 のときを例にとって解説: [指数法則からは] a2÷a5=a2−5 = a−3 [意味からは] = そこで a−3=と定義すれば指数法則が常に 成り立つようにできる. (3) 指数法則 (am )n = amnが成り立つように,分数の指数を定義する: m=4 , n=3 のときを例にとって解説: [指数法則からは](ax)3=a3x=a4のときx= [意味からは] ()3=a4 そこで a=と定義すれば指数法則が常に成り立つようにできる. |
■即答問題■ | (2) 次の値を累乗根の形で表せ. (半角数字を書き込むこと) |
○ 指数法則と指数計算 ○ p, qを有理数(正負の整数や分数)とするとき,次の指数法則が成り立つ.(証明略) (1) apaq = ap+q (2) ap÷aq=ap−q (3) (ap)q=apq (4) (ab)p=apbp (5) ()p= 指数計算を行うには,右の例のように,途中経過は「負の指数」や「分数の指数」を用いて機械的に行うとよい. 高校では,指数の意味が分かっているかどうかを確かめるために,最終形を「分数」や「累乗根」の形で答えることが多いが,以下の問題では,最終形も「負の指数」や「分数の指数」で答えてよい. |
例2
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■即答問題■ | (2) 次の計算をせよ. |